絶色の香り

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第152話

「最初、昊霖たちが来たのかと思ったんだけど、だんだんと見慣れない連中だと気づいた。全員が黒いスーツを着て、手には研ぎ澄まされた片刀を持っている。昊霖たちなら、絶対に刃物なんか持って来ないはずだ。

その連中が近づいてくると、先頭の男がどこか見覚えがあることに気づいた。誰だったか、はっきりとは思い出せない。頭がぐちゃぐちゃで、ただぼんやりと誰かが『浩兄さん』と呼ぶ声が聞こえただけだった。

すぐに二人が近づいて俺を支え、その浩という男が『早く小宇を病院に連れて行け。ここは俺に任せろ』と言った。

二人は浩兄さんに頷くと、俺を支えながら廃工場の外へ連れ出した。外には何台もの車が停まっていて、二人は...

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